お産が順調に進むための3つのポイント

世の中のすべての方が、安産であったら良いと思います。

そのためのポイントをまとめてお伝えします。

お産が順調に進むためには、
陣痛・赤ちゃんの入り方・産道の3つの要素がうまくいくことが必要です。

1.陣痛が協調性陣痛でしっかりくること
  そのためには、
お母さんのお腹がまんまるであること ⇔ 赤ちゃんの入り方が良い
               ネコのポーズ・しっぽ探しの操体法
夜10時から2時はぐっすり眠る   ⇔ 脳の働きをよくしておく
首肩周りの筋肉のこりをとる ⇔ 首肩の操体法・タオルマッサージ
                首肩のリフレクスソロジー 
身体の血液循環が良いこと ⇔ 必要ホルモン酸素等が各臓器にいきわたる
子宮頸部まで陣痛の波や血液がいきわたる ⇔ 骨盤輪支持・骨盤高位・
                       四つん這い
腹直筋離開の予防     ⇔ 20週以降の妊婦帯の使用

陣痛は、子宮の収縮が10分以内に規則的に起こり、間隔がどんどん短くなり、赤ちゃんが産まれる頃には、2~3分毎の間隔になります。子宮の頸管を広げ、赤ちゃんを押し出す力が必要です。順調に進んでいく陣痛は、子宮の上の方から丸く伝わる協調性陣痛です。
陣痛が来たけれど、うまくお産が進まない陣痛もあります。一部分にしか伝わらない陣痛で非協調性陣痛と言われます。また、腹直筋が離開していると、陣痛の伝わりが悪くなることがあります。
赤ちゃんの入り方が悪かったり、産道である骨盤に赤ちゃんが引っかかったりすると、陣痛の伝わりが悪くなったり、微弱陣痛になります。この場合、微弱陣痛でも痛みを強く感じます。

赤ちゃんの産まれたいサインをキャッチするのはお母さんの脳です。脳の働きをよくするのは、あらゆるホルモンが分泌する上記の時間の睡眠です。
また、お産は副交感神経優位で進みます。寝る前のぼーっとした感じのリラックスが必要です。
首まわりのこりや肩こりもタオルを使ったマッサージなどで、改善しましょう。
赤ちゃんの頭が陣痛開始の早い時期から骨盤に入り込んでいる場合、子宮頸管に陣痛の波が伝わりにくくなったり、血液循環が悪い場合は警官が柔らかくなりにくいです。骨盤高位や四つん這いにすることによって赤ちゃんを骨盤の上の方に上げると改善します。立ち歩いた時にまた循環が悪くならないように骨盤輪支持をします。

2.赤ちゃんの入り方が良いこと
 そのためには、
お母さんのお腹がまんまるであること ⇔ 頭位で赤ちゃんの背中が
腹直筋離開の予防          右か左にあり、あぐらをかいて
                  顎を引いている姿勢
           
経腟分娩するためには、頭位であることが必要です。
赤ちゃんは顎を引くことによって、自分の首を守り、一番小さい周囲で骨盤の中を通ってきます。
腹直筋が離開すると赤ちゃんが横に傾きやすくなり、骨盤にまっすぐに入るまでに時間がかかることがあります。

3.通りやすい産道であること
 そのためには、
お母さんの体重のコントロール ⇔ 食事に気を付けて、産道を狭くしない
骨盤をゆがませない    ⇔ 座り方に気を付ける・骨盤を整える体操
            
赤ちゃんが顎を引かないで骨盤に入ってしまうので、
骨盤の入り口が広すぎてもいけない     
赤ちゃんを小さいうちから骨盤に入らせない ⇔ 深呼吸と正しい姿勢で
               赤ちゃんを引き上げる・骨盤輪を支える
                 
骨盤を支えるお尻や足や背中などの
筋肉の伸び縮みが良いこと ⇔ お産の時に骨盤を広げ、
              終了したらもどる筋肉を作る

             尿もれや恥骨結合離開などのトラブル予防
             ネコのポーズの操体法
             仙骨を意識したよつんばいお尻フリフリ
             しゃがむ・ハイハイで床ふき掃除
             でお尻の筋肉をよく動かす

骨盤の内部は産道です。体重が増え過ぎますと、この産道にも脂肪がつきますので、産道が狭くなります。骨盤にゆがみがあると、赤ちゃんが通りにくいですし、陣痛を必要以上に痛く感じます。

私が助産師になった1980年代は、30歳以降を高齢初産と定義していました。
現在の定義は、35歳以上です。
今、現場の分娩経過の中で年齢を意識することは少ない気がします。
40歳台初産婦さんでも分娩所要時間3時間の経腟分娩の方が何人もいます。
20歳台経産婦さんであっても大変なお産になることもあります。
分娩にのぞまれる方の身体の作り方の違いが影響していると感じます。


当院では、安産になるための教室を開催しています。
これらの教室は、産後の身体つくりにも役立ちます。ぜひご参加ください。

トコちゃんの ⇔ 赤ちゃんの入り方を
骨盤ケア教室   よくする方法と
身体や骨盤を整える体操、および         
赤ちゃんを引き上げてトコちゃんベルトを使った
骨盤輪を支える方法をお教えします。
骨盤体操は、赤ちゃんが胎内で指しゃぶりできる入り方にするので
胎教の効果もあります

ヨガ・助産師ヨガ ⇔ 深く呼吸できる身体を作ることにより、
赤ちゃんを引き上げられる身体を作ります。
循環を良くします。
リラックス効果で副交感優位を引き出せる身体にします。
伸び縮みの良い筋肉を作ります。

赤ちゃんを引き上げて支えられる身体であることが、頻尿・尿もれ・便秘・脱肛・足のむくみ・静脈瘤・子宮下垂などのマイナートラブルも予防します。
骨盤内の循環が良くなるので、妊活にも効果があります。

お産の時の会陰部の傷を小さくするためには、キーゲル体操(骨盤底筋群体操)やマッサージや保温などで会陰の筋肉を良く動かし循環を良くしておくと効果があります。

トコちゃんの骨盤ケア教室は、月1回 きよせの森コミュニティクリニックの医師棟1階でも行っています。


f:id:kiyosenomori02:20170112221448j:image:medium
                    助産師佐々木